【中学生向け】高校入学までに必ず読んでもらいたい小説5選+α

2013年09月24日 コラム

 

高校生の国語科を担当する三浦です。今日は小説の紹介をします。

まずお伝えしたいのは、読書は大切だということです。

高校生に国語を教えていて、「評論・小説の点数は上がりづらいな」と多々思います。しかしその一方で、勉強せずとも簡単に高得点をとってしまう方もいます。

違いは何でしょう。

 

一つとしてやはり読書の影響があるでしょう。どんなに受験のために国語を勉強しようとも、普段から読書をする方にはかなわないものです。

高校受験ではそこまで差がつかないかもしれませんが、大学受験ともなると絶大な差がついてしまうので、今からなんとかしておきたいですね。

そのためにも、少しでも多く本を読んでおくことが必要です。

 

僕がおすすめする本は、次の点を基準に選んでいます。

①    読んでいて苦にならないもの

②    教養になるもの

③    大人になってから読み返すと面白いもの

とりあえず第一に、読んで人に話したくなるような楽しいもの/感動するものを選びました。

本なんて絶対に読まない、という生徒でも、なんとか読めるのではないでしょうか。

 

前置きが長くなってしまいましたが、ご紹介に移ります。

 

1、ショートショート/星新一

「中学生におすすめする」なら不動の一位となりそうです。読書入門の一冊でしょう。

タイトル通り、物語は短いです。2ページで終わってしまうものなどがたくさんあります。

しかしながらその物語に潜む人間存在への皮肉や諧謔は、大人になっても楽しむことが出来ます。教室にも私の私物として置いてあります。

ちなみにですが、作者の星新一は、日本では二人しか存在しない飛び級者の内の一人です。

 

 

2、モモ/ミヒャエル・エンデ

1位のショートショートと比べると長い小説ですが、とても読みやすいです。

対象は小学生高学年とされていますが、中学生で読むのがちょうどいいかと思います。時間とお金が問題となる物語なので、大人が読んでも感じるものがあるでしょう。

序盤を読むのに一日、中盤~終盤を読むのに1時間といった感じでしょうか。物語が進めば進むほどどんどん引き込まれてゆきます。読むのを止めるタイミングがありません。

エンデは言います。「言葉で伝えきれないから、物語を書くのだ」

 

3、なめとこ山の熊/宮沢賢治

言わずと知れた童話作家です。『銀河鉄道の夜』とどちらをオススメするかかなり迷いましたが、初めて読んだときの衝撃が忘れられないので、こちらにしました。と言っても、なめとこ山の熊自体はかなり短いので、所収されている短編集をリンクには貼ってあります。

小学校の教科書に載っているはずですので、みなさん一読はされているのですが、改めて読むと宮沢賢治という人の崇高さに圧倒されます。この人には一生かなわないと思ってしまいます。一字一句全てが丁寧に(丁寧という言葉では表せないほど)記述され、無駄な部分がありません。その表現能力にも敬意を払わずにはいられません。

僕が本を好きになったのはこの物語があったから、とさえ言えます。

自然を、命を、私たちを、改めて見つめなおす小説。

 

4、源氏物語

世界最初の長編小説と称され、全世界に研究者が存在する、日本が誇る恋愛小説です。瀬戸内寂聴氏が携帯小説として現代語訳していたりします。

高校生の国語科として申し上げると、ある程度話を知っていると理解度が全く違いますし、古文に抵抗を持たずに始められるのではないかと思います。センターにも私大入試にも頻出の、日本古典の代表作。

文学的に高い評価を受けているため、堅い話のように思うのですが、その実、笑ってしまうくらいのドロドロの愛憎劇です。昼ドラとなんら変わりません。それゆえ中学生におすすめ出来るのです。

 

5、僕は勉強ができない/山田詠美

芥川賞作家山田詠美氏の小説です。少し大人の物語。塾の先生としては、怒られてしまうかもしれませんが、主人公の高校生が、学校や大人たちに対してROCKする小説です。主人公秀美のかっこよさに存分にしびれてください。
パソコンやら携帯電話がまだあまり普及していなかった20年前の小説であるため、物語の中では人物が生き生きしていて、言葉に満ち溢れています。お互いに顔を見て、感情をぶつけ合うのがとても人間らしい。
「点数の付く勉強だけが得意である人間は、人間として魅力的なのだろうか?」という問いへの答えを、この小説から学び取りましょう。
こちらも短編小説で、さらっと読めます。
「かっこよく」生きよ!

 

番外編

木馬の騎手

木馬の騎手

三浦不動の1位。限りなく洗練され、凛とした文体と、訛りによる表現が醸し出す柔らかさが心地よい。すでに絶版のためになかなか手に入らないので、見つけたら金に糸目つけずに手に入れるべきかと思います。

「死」というものを、子どもの目で捉え、表現しています。それゆえ、「死」に絶望を与えない、救いの小説。

そこまで読み取れなくても、それぞれ惹きつけられるストーリーなので、おすすめします。「鳥寄せ」「メリー・ゴー・ラウンド」は涙無しには読めません。「ロボット」は自分が電池で動いていると信じている少年の話。どれも魅力あふれる、芥川賞作家による短編集です。

 

その他にも、『星の王子様』、『バッテリー』、『蹴りたい背中』、『罪と罰』『博士の愛した数式』『陽気なギャングが世界を回す』、『僕たちの戦争』…とくさるほどあったのですが、先に申し上げた基準で選んだ五つとなっています。

生徒が少しでも本に、文章にふれる機会が増えますように願ってやみません。

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進学塾メイツ

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